歩く

2022.10.8(土)飯能まちなか散策ツアー(前半)

今週は雨ばかりでしたが、今日に限り飯能上空には青空が広がりました。

普段から行いの良い(であろう)7名様のご参加をいただき、飯能まちなか散策ツアースタートです!ガイドはお馴染み、建築士の浅野さんです。

飯能駅北口より線路沿いを歩くと、駐車場。あれ、ここって以前木造の建物がありませんでしたっけ??

そう。木造二階建ての佐野材木店の事務所がありましたが、2021年1月に解体されてしまいました…「材木通り」のネーミングを体現してくれていた最後の建物が姿を消してしまいました(涙)

涙を拭いながら、川寺街道を進みます。鉄道が敷かれる前は川寺へと繋がっていた街道です。西武線がなければ、広小路から阿須の信号までを斜めに突っ切るすごい道!

一丁目ひだまり公園付近を通ると板塀にかけられた傘が可愛かったので思わずパシャリ。板塀の有効活用ですね。明日はここで「一丁目路地あそび」を開催します。

南裏通り沿いの2階建ての長屋に差し掛かりました。大正から昭和初期の建物で、1F真ん中には通り抜けられる路地があります。この時期に建てられた長屋の特徴だそうです。

三輪邸。御主人が99歳まで大切に住み続けた家です。外観もお家の中も綺麗に手入れされており、生前の人柄が滲み出ているようです。私たちの会に対しても大変ご理解とご協力をいただいておりました。本当にありがとうございました。今後の建物の行く末が気になります。この界隈が花街であった頃は、芸妓さんの髪結をされていました。

南裏通りの終点はこちら、八千代・高島屋と一見さんではなかなか足を踏み入れづらい格式の高い料亭が軒を連ねます。

高島屋さんの2Fには「竹の間」「楓の間」「桜の間」と、それぞれの名前の材料をあしらった座敷があるそうです。現在は4代目が店主をされており、一般の人でも気軽に飲食を味わえるようになっているとのこと。ぜひ一度この敷居をくぐってみたいですね!

楓が色づくとさらに風情が出ます。もう少ししたらまた歩いてみたいですね。

畑屋横丁を北へと。ここは別名「婦美町小路」「二三町小路」と呼ばれています。花街として綺麗なお姉さんがたくさん歩いていたことから「婦美」、昔の町の区分である「二丁目」と「三丁目」がこの通りで線引きされていることから「二三」…と二重の意味合いがあるのです。

現在は銀河堂というカフェになっている大野家の店蔵です。大通りでは江戸時代から縄市が開かれており、広い市庭があったその名残で、建物の正面がやや道路から下がっている印象を受けます。

横から見るとこういう感じ。間口が狭く、奥行きが長い短冊型の町屋敷地に、右から「店蔵」「住居」「中蔵」「離れ」が並んで一つの空間を形成しています。

明治期の長屋建築を大正期に洋風な看板建築に改修した建物。銀座商店街の中でも一際印象に残るレトロな雰囲気を醸し出しています。

前半のゴールは旧・飯能織物協同組合の隣にあるビリーフ・プラス「蔵」

こちらで飯能名物「味噌漬け饅頭」を食べながら休憩です。甘じょっぱいお味が癖になりそう。西川材の無垢の木の香りがギュッと詰め込まれた空間でしばしの休息をとりました。

(後半へつづく)